公的機関ならではのシステム導入時の留意点
購買業務において発生していた複数の課題を解決
ソロエル導入以前は間接材購買において、発注依頼から請求支払い処理までを各部署にて個別対応している事で業務件数が高止まりしていた。
また、発注実務では、紙ベースでの庁内承認手続き完了後、FAXにて各サプライヤ様に注文書を送信するという運用を行っていたことで、全庁的にペーパーレス化を進める中での課題となっていた。
このような課題を解決する為、購買システムの導入検討を開始。複数の企業様のシステムを比較検討する中でソロエルを選定し導入。結果として先に述べた間接材購買における課題を解決する事ができた。特に請求処理については、これまで各部署で個別に処理していた業務を集約する事が可能となり、業務効率を大きく改善する事ができた。
また、ペーパーレスのクラウドサービスはワークフローもシステム上で組めるので、コロナ禍のテレワーク業務でも支障なく業務処理を行う基盤を築くことができた。
公的機関ならではのシステム導入時の留意点に対応
ソロエル購買システムの導入において特に留意した点が2つあり、
ひとつが現状の物品調達に関わる規定に沿った発注申請方法や承認・決裁フローを如何にしてソロエル内で実現させるかであった。
この点、公的機関として出来る限り現行規定を遵守しつつ、システム上での業務効率向上の為、必要に応じて規定見直しを行う柔軟性と実行力が求められた。これはソロエルのみならず、公的機関が先進的なシステムやツール導入を行う際に必ず付いて回る問題と思われる。
もうひとつは地元サプライヤ様に幅広くご参加頂けるシステムにするという事。
単に庁内の業務が便利で効率的になるだけでなく、あくまで地元に根差す公的機関として、地元サプライヤ様にも利用メリットのあるシステムに作り上げていく必要があった。
ソロエルにおいては、PCとネット回線をお持ちであれば、ローカルサプライヤとして登録いただいた上で、インターネットを通じて各々の商品を登録、販売できる仕組みであるため、受注業務のデジタル化というメリットを享受頂く事ができている。
更に、実際に運用頂く中で「こうすればもっと業務効率が上がるのでは?」といった前向きなご意見を頂戴する事もあり、それらはソロエルへフィードバックし、更なる利便性向上をお願いしている。
ソロエル導入を検討されている公的機関に向けて
規定運用の厳格さは多くの公的機関の共通点と思うが、現行規定をシステム内で完全に実現する事だけに捕らわれず、システムのパッケージに規定を寄せていく柔軟性も併せ持つ事が重要と思われる。
せっかく生産性向上に繋がるツールを導入するのに、「規定に触れるからNG」という考えでは業務改善は実現しにくい。
ソロエルの場合、非常に柔軟な承認ルート設定が可能であり、多様な決裁案件が存在する公的機関でも組織としての規定を遵守しながら業務効率の向上を目指す事が可能である。
今後は更に利用部署、利用職員を増やし、業務効率向上と購買活動、購買データの可視化、一元化を進めていきたい。理想としてはLGWAN※上でも利用できるようなサービスにまで発展して欲しいと考えている。
※LGWAN(エルジーワン):Local Government Wide Area Network:全都道府県・市町村が参加する、地方公共団体の組織内ネットワーク(庁内LAN)を相互接続する行政専用ネットワーク。